〈経緯3〉留学から帰国後、ダメ美容師に起こった劇的な一つの変化

私が海外で美容師をすることになった経緯を綴っています。

ダメダメだった新人スタイリスト時代
【経緯1】悩み抜いた新人スタイリスト時代にした、たった1つの決断

留学先のロンドンで日本文化の良さを知った
【経緯2】ロンドンへの美容留学で気がついた日本文化の素晴らしさ

の続きです、ぜひ併せてご覧ください!

ロンドンから戻り変化が現れはじめる

美容留学を終え、日本への帰国後しばらくして、ある変化に気づきました。

そう、あんなに多かった逆指名(※)がピタッとなくなったのです!

むしろ、短期間で指名のお客様が増え始めました。
※逆指名とは、美容師側からお客様を指名すると言う意味ではなく、「〇〇さん以外の方で!」とお客様から言われてしまった!という意味(詳しくは悩み抜いた新人スタイリスト時代にした、たった1つの決断をご覧下さい)

私は自分なりにその理由を考えました。

本場ロンドンのカットを学んできたと言っても、あくまでも短期なので実質1週間ほどです。
そんなに短期間で飛躍的にカット技術が上達したとは考えられません。(上達したと思いたいですが!笑)

という事は、逆指名がなくなった理由は技術力以外にあるようです。

逆指名の原因は多様性を受け入れられない器の小ささ

技術以外の原因を突き詰めて考えると、私自身の器の小ささが原因だったことに気がつきました。

つまり、お客様の多様性(個性)を受け入れようとしていなかったと言うことです。

「個性がない」と言われがちな日本人ですが、そんなことはありません。

日本人は個性を表に出して表現するのが苦手なだけです。(苦手と言うより個性を出せない文化)

そこを、直接言われなくてもしっかりとくみ取って、お客様の個性をヘアスタイルに反映させるのも美容師の仕事の1つだということを身をもって学びました。

頭では理解していても
心からそれに気づけたのは、いろいろな文化を持った人々に囲まれて生活したロンドンでの体験(※)の影響が大きかったような気がします。

ロンドンへの美容留学で気がついた日本文化の素晴らしさ

順調に動き始めた美容師人生

その後の約10年間は比較的順調な美容師人生でした。(もちろん小さな壁はいっぱいありましたが。笑)

店舗運営の経験も重ね、共に育った最高のスタッフ美容師仲間に囲まれ、たくさんのお客様にも支持していただき、、、。

「逆指名美容師」時代(※)からは自分でも想像出来ないほどに順風満帆な日々。

悩み抜いた新人スタイリスト時代にした、たった1つの決断

「海外で働きたい」なんてかつての夢もすっかり忘れて、

そして「このままの流れで独立かな〜」「(美容師)仲間も独立しはじめてるしな〜」なんて漠然と考えていました。

しかし、まさかそんな時に、人生の転機になるほど「行き詰まる」ことになるとは想像もしていませんでした。

出店を考え始めた途端に行き詰まり「これじゃないかも!?」

出店を漠然と考え始めた段階で、ある都内の美容室オーナーの方から『居抜き・好立地・超お得』な条件お店を譲ってくださるとのお話をいただきました。

しかも、お客様まで引き継がせて頂けるとのこと!

出店を控えている美容師さんであれば誰でも食いつくような好条件。(初月から黒字化出来そうなほどの)

しかし、そのお話をいただく前から1つの問いが頭の中を離れなくなっていたのです。

「本当にこのまま独立してしまっていいんだろうか?」

「これは本当に自分がやりたいことなんだろうか?周りに流されていないか?」

「そもそも何で美容師になったんだっけ?!」

古い記憶を呼び覚まします。

「そうだ!海外で美容師をするのが夢だった!」

「これで行動しなかったら絶対後悔する!」

『よし、海外のサロンを見に行こう!』

そこで私がとった行動は、なぜかカンボジアへ旅行に行くことでした。(笑)

また思い立ってしまった「そうだ!カンボジアに行こう!」

それまで、美容の仕事関係で行った場所は、ロンドン、パリ、ニューヨーク、上海、香港と、どこも都会ばかりです。

そこで2つの仮説を立てました。1つ目は、

『学びに行くなら先進国(大都市)が刺激的で優れてるけど、学んだものを使うなら人口が増え続ける発展途上国(東南アジアのような)の方が日本人の優位性が活きるかもしれない』

ということでした。(のちにこの仮説は間違いが多いと気付かされることになりますが、、、)

2つめに考えたのは、

『東南アジアで働くなら、ASEAN(東南アジア諸国連邦)のどこの国でも東京とカンボジアの中間あたりじゃないか?』(雰囲気、経済、国民性など)

という仮説でした。

そして、2度目の海外一人旅に選んだカンボジアの首都プノンペンで忘れられない経験をすることになるのでした。

つづく、、、