東京と地元!2カ所を行き来して働くフリーランス美容師に話しを聞いてみた

美容師のみなさんは、
「東京の刺激的な生活もいいけど、地元愛も捨てられない!」
「別々の場所を行き来しながら美容師ができたら最高だな!」
なんて思った事はありませんか?
「一カ月の30%以上を、東京から新幹線で約3時間の地元で美容師をする」
そんな、ちょっと(だいぶ?)変わった働き方を実現しているフリーランス美容師さんに、
どのような経緯でそんな変わった働き方を実現できたのか、話を聞いてみました!
※2018年8月現在は地元のみで働いているそうです
新しい働き方を模索している美容師さんの参考になると嬉しいです。
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地元で就職しヘッドスパのスペシャリストになる

美容学校を卒業し就職した、地元のサロンでヘッドスパの魅力を知り、ひたすら勉強しているうちに、22歳にして他店の美容師さん相手にヘッドスパを教えるほどの腕前に成長していたそうです。
しかし、彼の探究心はそれだけでは収まらず、東京都内のヘッドスパが有名なサロンに転職することにしました。

さらなる高みを目指し東京の“ヘッドスパで有名なサロン”へ、そして失望して退職

いざ、東京の有名サロンに就職してみて
「雑誌に出てる有名店は、こんなもんか、、、」
それが、彼が感じた率直な感想でした。
たしかに有名サロンだけあって技術自体は上手なのですが、
期待していたほどの“深み”が感じられなかったそうです。
※ヘッドスパのスペシャリストにしかわからない領域なのかもしれません
落胆した彼は、オーナーに退職する旨を伝えたところ、信じられない退職の条件が提示されました。
「違約金とノウハウ料として、◯十万円払ったら辞めていいよ」
なんと、退職時に違約金を請求されたのです。
※余談ですが、違約金の請求は労働基準法に抵触する可能性があります
労働基準法第16条(賠償予定の禁止)
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

退職時の違約金を払うために借金まみれに

法的な手段を用いれば、違約金を払う必要がないのは明らかでしたが、
一刻も早く関係を断ち切りたかった彼は“借金をして違約金を払う”という選択をしました。
しかし、東京に出てきたばかりでお金がないうえに、借金まで抱えてしまった彼は困り果ててしまいました。

お金のために業務委託サロンで働くことに

インハウス美容師(企業、組織勤め)も検討したそうですが、
「サロンに守られている場合じゃない!それより稼がなきゃ!東京は家賃が高い!」
という強い思い(あせり?)から、委託系フリーランス美容師(個人事業主)の道を歩むことを決意します。
そんなある日、気分転換に帰省した地元転機が訪れます。
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一週間地元で面貸ししたら予約が埋まった「アレ?案外いけるんじゃない?」

「借金でクビが回らないけど、どうしても地元でリフレッシュしたい!」
と考えた彼は、試しに地元で過ごす一週間だけ面貸し系フリーランスとして活動してみることにしました。
集客方法はSNSです。
すると、
以前地元で担当していたお客様、ヘッドスパを教えていた美容師さん、地元の友達
などで、1週間の予約が全て埋まりました。
「その1週間を埋めてくれたお客様のおかげで、今の自分があります。心から感謝しています。」
と、彼は語ってくれました。
そして彼は思ったそうです。
「“面貸し系フリーランス”でも行けちゃうんじゃない?」
と、、、
※面貸し系フリーランス美容師の方が、時間、収入共にメリットが大きい場合が多い、デメリットは集客力

代官山で猛烈な下痢に襲われフリーランスの先輩と出逢う

その後、東京に戻ってきた彼は、そのまま“委託系フリーランス”で働くか、“面貸し系フリーランス”になるか迷っていました。
悶々と悩みながら、東京でも有数のおしゃれエリアである代官山を歩いている時に運命的な出来事が起こります。
強烈な“便意”に襲われたのです。
「こんなオシャレな場所で漏らしたら東京で生きていけない!ヤバイ〜!」
と、焦った彼の目に飛び込んできたのは、美容学校時代の先輩が働くサロンでした。
迷っている時間は残されていません。
「トイレ貸してください!!」
誰よりも驚いたのは、おそらく先輩でしょう。
学生時代の後輩(たいして関わりもなかった)が突然トイレだけ借りに来たわけですから。
その後、快くトイレを貸してくれた先輩と「何かの縁だしランチ行こう」という話しに、、、
そして、先輩もフリーランスへの転向の準備を始めていることを聞かされます。

迷惑ついでに先輩からフリーランスのウェブ集客について学ぶ

委託系フリーランス美容師、インハウス美容師(企業、組織勤め)に比べて、面貸し系フリーランスの課題は安定的な集客です。
すでに、その課題をクリアしていた先輩は、“ワードプレス”“LINE@”“インスタグラム”などのツールを効果的に使う方法を彼にレクチャーしてくれました。
ウェブに強くなる事は、東京と地元の二つの場所で美容師をするために必須のスキルでした。
「代官山で下痢になって本当によかった!笑」
と、のちに彼は話してくれました。

東京では委託系フリーランス、地元では面貸し系フリーランス美容師として働く

久々に帰省して一週間の予約が埋まるのと、毎月安定して予約が埋まるのでは訳が違います。
彼は、先輩から教わったノウハウを元に、徐々に地元での“面貸し系フリーランス美容師”としての集客を軌道に乗せ始めました。
そして、東京での業務委託サロンで働く比率を徐々に減らし、相対的に、地元での面貸しサロンの比率を増やしていったのです。
さらに、今では、東京の業務委託サロンは完全に辞め、地元で面貸し系フリーランス美容師としてのポジションを確立し、自由に美容師を楽しんでいます。

まとめ

彼いわく、
インハウス美容師(企業、組織に所属)
委託系フリーランス美容師(個人事業主)
面貸し系フリーランス美容師(個人事業主)
と経験してみて、
「それぞれにメリット・デメリットがあるけど、どの働き方が優れてるとかは無い。
ただ、今の自分には面貸し系フリーランスが合っている」
「面貸し系フリーランス美容師でうまくいくためには、圧倒的な強味(彼の場合はヘッドスパ)とそれをアピールできるツール(SNSやワードプレス)が絶対に必要」
と、話してくれたのが印象的でした。
また、次に挑戦したい働き方は「海外美容師」だそうです!
ちなみに、私も彼と同意見で、どの働き方が優れているとかの優劣は無いというスタンスです。時と場合や人によっても理想的な働き方は変わります。
参考までに下記に大型サロンでの事例のリンクを貼っておくので是非合わせてご覧下さい。

おまけ

今回、お話を聞かせてくれた、ちょっと(かなり?)変わった働き方をしている美容師
“kotatujimura”さんのブログ(ワードプレス)をご紹介します。
リンク先:kotatujimura.com
彼のブログはPV数を狙うというより、お客様との深いコミュニケーションのために活用しているそうです。
お客様との深い関係性を築きたい美容師さんは、ぜひ参考にしてみてください!
※ブログの内容はちょっとブッ飛んでますが、中身は礼儀正しい好青年です。笑